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山陰心象録(6) 諸手船神事(松江市美保関町美保関) [諸手船神事]

         山陰心象録(6) 諸手船神事(松江市美保関町美保関)
                                           (山陰中央新報調べ)

水を掛け合う勇壮な神事を写真に収めようと、

盛んにシャッターを切るカメラマンたち=

松江市美保関町美保関、美保関漁港
 
勇壮さ 絶好の被写体に
 
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山陰では厳かな雰囲気の神事が多いが、美保神社(松江市美保関町美保関)の
諸手船(もろたぶね)神事は違う。寒さが厳しくなる毎年12月3日、2隻の船に分かれた氏子が、
激しく海水を掛け合う動きが特徴だ。

 この祭りは国譲りを迫られたオオクニヌシノミコトが、
美保関に出掛けていた息子のコトシロヌシノミコトに判断を委ねたため、
諸手船に乗った使者が美保関へ派遣されたとの神話を再現する。

 白装束姿の氏子が勇壮に繰り広げる一連の動きは、カメラマンにとって絶好の被写体だ。
岸壁には一眼レフカメラを手にした多くの人が陣取り、
水の掛け合いが始まると一斉にシャッターを切る。

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さまざまな神事を取材するが、どの現場でも多くのカメラマンが集まり、熱心に撮影している。
ここでも「神々の国」を象徴する一瞬を活写しようという思いをひしひしと感じた。

 思い立って対岸に移り、ベストショットを狙おうとするカメラマンたちと、船にレンズを向けた。
氏子たちによる冷たく激しい水しぶきと、カメラマンの「熱」がフレーム内で同居した。

 氏子たちが暮らす美保関はかつて海上交通の要衝として栄えた。
この地には今も「神話」が海の神事となって暮らしに息づく。伝統を脈々と受け継ぐ地域の姿に、
多くのカメラマンや観光客が引き付けられることによって、成り立つ一枚だった。




























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